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インストールされた開発環境を利用してプロジェクトを作成してみましょう。 ここでは、MPLAB®IDEはVer8.40、HI-TECH C®はVer9.70を使用しています。 縦長な画像が多いのですが、スクロールを繰り返しつつ見ていただけると幸いです。 |
(1)アプリケーションの起動
デスクトップ上のアイコン、もしくはスタートから辿ってMPLAB®IDEを起動します。 上図では横幅を狭くしてありますが、好みに応じて大きさを変更してください。 以前のバージョンでMPLAB®IDE起動中に表示されているプルダウン項目をクリックしたらエラーになった経験があります。それほど時間がかかるわけではないので、起動が完了するまで暫く待ちましょう。 |
(2)プロジェクトウィザードの開始
プルダウンメニュー「Project」の中から「Project Wizard」を選択します。 |
(3)最初の画面
「次へ」をクリックします。 |
(4)デバイスの選択
「Device」の中から利用するデバイスを選択します。上図の場合は「PIC16F648A」が選択されている状態です。 デバイスを選択できたら「次へ」をクリックします。 |
(5)ツールの選択
初期状態はアセンブラの利用を想定しています。今回はコンパイラを利用すべく変更します。 |
「Active Toolsite」を利用して、「HI-TECH Universal ToolSuite」を選択します。 |
「HI-TECH Universal ToolSuite」にはコンパイラが登録されているので、この状態で「次へ」をクリックします。 |
開発環境を保持するプロジェクトファイルの設定画面です。 フルパス名を手入力する方法もありますが、今回は「Browse」をクリックします。 |
よく見かけるダイアログボックスが表示されます。これを利用してフォルダ階層を移動し、最終的にファイル名を入力して「保存」をクリックします。今回は「X:¥Test001」というフォルダの中に「PjTest」というファイル名を指定しました。拡張子は自動的に「mcp」になります。 表示上のパス名に「\」が付いていますが、これは「¥」と同じです。 |
ダイアログボックスで「保存」をクリックすると元の画面に戻ります。指定結果がフルパス名で表示されます。 「次へ」をクリックします。 |
(7)ファイルの追加
プロジェクト作成後にファイルを追加できるので、この画面上での操作は行いません。 「次へ」をクリックします。 注意: この画面からソースファイルを追加することができますが、各ファイルは絶対パスで情報が保持されるようです。 これは後述の相対パス設定云々に関係なく行われるので注意してください。 例えば、現在作業中のフォルダ以下総てを別の場所にコピーして作業を行う場合、コピー先を修正、ビルドしても動作内容は昔のままになる。といった悩ましい事態になります。また、元フォルダが削除されている場合はビルドができません(この場合はメッセージが表示されます)。 これらの状況が発生した場合はプロジェクトの中のファイル定義を削除、再登録すれば解決します。 (2010.04.22 加筆) |
(8)完了
プロジェクトが作成されました。内容を確認して「完了」をクリックします。 |
(9)こんな感じ
プロジェクトが利用可能になりました。 |
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出来上がったプロジェクトにファイルを追加しましょう。 ここでは別途作成したC言語プログラムをプロジェクトフォルダにコピーした状態を想定します。 |
(1)ファイルの追加準備
「PjTest.mcw」ウィンドウの中の「Source Files」をクリックし、続いて右クリックします。 |
これも良くあるダイアログボックスです。この中で設定できる項目があることに注意してください。 |
追加するファイルを選択して「開く」を… ちょっと待ってください。 この時、相対パスである旨(~use relative path)を明示し、更に設定内容を保持(Remenber~)して下さい。 設定が完了したら「開く」をクリックします。この設定は保持され次回のファイル選択時にも有効です。 相対パスの話は後述します。 |
(3)ファイルの追加完了
ファイルが追加された状態です。今回は「main.c」が1つだけです。このファイルがコンパイル対象になります。 Header Filesの設定がありますが、外部エディタを利用して修正、閲覧する場合は省略しても大丈夫です。 MPLAB®IDEには「外部エディタの設定」がありますが、この設定は初期状態のまま変更しない方が便利です。 設定すると…デバッグ時に悩むことになります。 ソースファイルの修正はエクスプローラを別途起動してファイル名クリックで直接編集。この方法が便利です。 この運用の仕方でもMPLAB®IDEは外部エディタにより修正されたことを自動認識します。 |
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環境が整いましたのでコンパイルして実行ファイルを作りましょう。 パソコン用のアプリケーションと異なり、実行ファイルはHEXファイルになります。 |
(1)ビルドの実行
プルダウンメニュー「Project」の中にある「Rebuild」もしくは「Build」を選択します。 ツールバー上にも「Rebuild/Build」を行うためのアイコンが有り、これを利用しても起動することができます。 Rebuild / Buildは他の開発環境と同様、Rebuildは全部、Buildは変更対象のみを作業対象にします。 ヘッダファイルだけを修正した場合も自動的に追跡されるのでご安心を。 |
(2)ビルド結果
Outputウィンドウにコンパイル経過が表示されます。 縦方向に長く表示されるので上図では縦方向の長さをを伸ばしています。 コンパイラは異常を検出すると異常表示を行うのでOutputウィンドウによる作業経過のチェックは大切です。 他の開発環境と同様、エラー発生時は作業停止、ワーニング発生時は表示のみになります。 「Memory Summary」が表示されたから大丈夫。とは限りません。御注意を! 理想はコンパイルエラー無し、ワーニング無しです。 ワーニング表示を意識して抑止することもできます。が、1種類だけ抑止できないワーニングがあります。 上図にも表示されていますが「(1273)」Omniscient Code~」です。これはLite版を利用した事を示します。 ワーニング扱いですが、特に問題はありません。 Outputウィンドウを見ると様々な情報が表示されていますね。コンパイラバージョンやメモリの使用量など…。 最後のメッセージに気がつきましたか? ビルドを行う度に表示されるのですが、Pro版を使えばメモリ使用量を「ここまで抑えます!」という表示です。 さりげなく…いや、ビルドの度にPro版の使用を勧めてきます。これも毎度のことなのでスルーします。 |
(3)生成物
小さなプログラム1つだけですが、ビルドを行うとフォルダの中は多数のファイルが自動的に生成されます。 プロジェクトファイル名が付与されたファイルが多数ありますが、この中の「PjTest.hex」がHEXファイルです。 |
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プロジェクトを終了し総ての環境を保存します。 |
(1)終了
良くあるパターンですが、プルダウンメニュー「File」の中の「Exit」をクリックします。 今回は説明を省略しますが、「Recent Workspaces」で過去に取り扱ったプロジェクトワークスペースを選択することができます。次回作業を行う場合(アプリケーション起動時)はここからプロジェクトを開くと便利です。 |
(2)保存確認
ほとんどの開発環境でも表示される項目です。通常は「はい」をクリックします。 |
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増殖するファイルたち
沢山のファイルの中にプログラムが埋もれてしまう。不具合では無いけど…。美しくない。 今回のケースではユーザファイルが1つの割に沢山のファイルが生成されます。プロジェクトファイルの名前はわかっていても、今後ユーザファイルが複数になった場合は名前順の関係であっちに、こっちにと。 最初の構成は以下の通りです。貼り付けサイズを小さくするために一覧形式で表示しています。 |
開発環境下で取り扱う分には見えないファイル群ですが、エクスプローラを通してファイルをコピーする場合、ライブラリを導入する場合に非常に邪魔です。 そこで、ユーザファイルの取り扱いをスマートにするために幾つかの方法を試してみます。 |
パターンA:ファイル名を変更する
エクスプローラの表示設定にファイル名順を利用している人は多いかと思います。そこで、ユーザファイルの先頭に「_」を付与します。例えば「_main.c」の様に指定します。すると、これらのファイルは表示の上位に並びます。 |
並びは変わりましたが…今一つスッキリしません。 |
パターンB:専用フォルダにプロジェクト関連のファイルを構築する
主たるフォルダの下にサブフォルダを作成し、そこにプロジェクト関連のファイルをまとめます。サブフォルダは前述の「プロジェクトファイルの設定」の項で指定します。今回は「X:¥Test001B¥Project¥PjTestB」と指定しました。 すると、こんな感じです。 |
これはいい感じです。コンパイルした結果は総てサブフォルダにまとまりました。ユーザファイルは独立しています。 |
パターンBの問題点
パターンBがすっきりしていて良いのですが…妙なところで問題が生じます。 今回作成したプロジェクトファイル群を他のパソコンにコピーした場合。最初に開くプロジェクトファイルは「???.mcw」というファイルなのですが、フォルダがあるとエラーが表示されます。どうやら絶対パス名で取り扱うファイルを管理しているようです。 この問題はパターンAでは発生しません(プロジェクトファイルと同じ階層に総てのファイルが存在)。もしくは、プロジェクトに関わるフォルダを論理ドライブに割り付ける(subst等)ことで問題が回避できますが面倒です。 |
パターンBの問題点の解消
絶対パスではなくプロジェクトファイルの配置から見た相対パスで管理していれば問題は無いのですが…。 そんな問題を解決する手段があります。それがファイル追加時に相対パスを指定する方法です。 具体的には前述の「ファイルの選択」になります。「~use relative path」を選択することで相対パスでユーザファイルの管理ができるようになります。これはお勧め設定です。 |
ファイルダウンロード
本項で作成したプロジェクトファイルはダウンロードできます → TestFolder.zip ここに格納されているファイルは総て相対パス設定なので、MPLAB®IDEのプルダウンメニュー「File」の中の「Open Workspace」でプロジェクトファイル「???.mcw」を開くと利用することができます。 ファイルの配置方法については個人差がありますので…最終的には好みで選んでください。 |
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